Google Chatを入口にした
社内AIデスク設計
株式会社クオーレ様の社内チャット運用を前提に、各拠点からコーポレートへの問い合わせ対応と、経営向けデイリー・ウィークリー・マンスリーレポートを自動化するための機能設計案です。
狙い
AIが勝手に経営判断をするのではなく、社内ルール・現場情報・数値を整理し、人間が判断しやすい状態まで整える。
全体像
Google Chat上に「社内ルール問い合わせAI」と「経営レポートAI」を置き、現場の質問・報告・数字を同じ入口から扱えるようにします。
社内ルール問い合わせAI
経費、勤怠、請求、キャンセル、総務申請など、各拠点からの反復問い合わせに一次回答します。
経営レポートAI
日次・週次・月次で案件、拠点、入金、クレーム、問い合わせ傾向を整理します。
人間承認付き
AIは情報整理と下書きまで。金銭、法務、労務、重大クレーム、経営判断は人間承認を残します。
① コーポレート問い合わせAI
各拠点からコーポレートへ来る「同じような質問」「規程を見れば答えられる質問」をGoogle Chat上で一次解決します。
主な対象カテゴリ
- 経費精算・領収書・交通費
- 勤怠・休暇・シフト関連
- 備品購入・稟議・総務申請
- 請求・入金・返金の手順確認
- 顧客対応・キャンセル・クレーム初動
AIが行うこと
- 質問内容のカテゴリ分類
- 社内規程・FAQ・規定くんの検索
- 根拠付き回答の生成
- 不足情報の追加質問
- 担当部署への確認依頼作成
Google Chat上の利用イメージ
参照元:経費精算規程 / 交通費申請FAQ
| 回答レベル | 内容 | AIの対応 |
|---|---|---|
| Lv1 | FAQで明確に答えられる | AIが即回答 |
| Lv2 | 規程に基づき回答可能 | 根拠付きで回答 |
| Lv3 | 条件確認が必要 | 追加質問後に回答 |
| Lv4 | 例外判断が必要 | 担当部署へ整理して転送 |
| Lv5 | 金銭・法務・労務・重大クレーム | AIは最終判断せず人間確認 |
② 経営レポートAI
竹本さんをはじめとした経営陣が、会議前に「何が起きているか」「どこを判断すべきか」を把握できる状態を作ります。
デイリー
- 前日の案件数・売上見込み
- 拠点別の重要トピック
- 未対応・滞留案件
- クレーム・入金アラート
- 本日確認すべき論点
ウィークリー
- 週次の増減・傾向
- 部門別サマリー
- 問い合わせ内容の傾向
- 滞留・品質・採算の課題
- 来週の確認事項
マンスリー
- 売上・粗利・案件数
- 拠点別・事業別レビュー
- 入金・請求状況
- 採用・人員・稼働状況
- 来月の経営論点
レポートは「数字の羅列」ではなく、判断の入口にする
数字 → 変化 → 原因の仮説 → 確認すべき論点 → 人間が決めるべきこと、の順で出力します。会議を情報共有で終わらせず、意思決定に時間を使うための設計です。
問い合わせAIのログは、単なる利用履歴ではなく、
「現場がどこで迷っているか」を示す経営データになる。
権限・安全設計
AIが便利になるほど、権限・ログ・人間確認の境界を明確にします。特に個人情報、経営情報、金銭判断は慎重に扱います。
権限レベル
- 一般社員:公開規程、FAQ、申請手順
- 拠点責任者:自拠点の状況と問い合わせ傾向
- 部門責任者:自部門KPIと未対応事項
- 経営陣:全社レポート、拠点別状況、経営アラート
- 管理者:ナレッジ、ログ、権限設定
AIが最終判断しない領域
- 返金・値引き・高額経費
- 法務・契約・労務トラブル
- 重大クレーム・事故・安全判断
- 人事評価・懲戒・給与
- 公開前の社外発信
推奨導入ステップ
最初から全社展開せず、問い合わせが多い領域と、経営が毎日見たい項目に絞ってPoCを開始します。
問い合わせAI PoC
経費、勤怠、キャンセル対応、請求・入金、総務申請など3〜5カテゴリに限定。Google Chatで質問、根拠付き回答、担当部署への転送、ログ保存まで作る。
経営デイリーレポート
毎朝8:30に経営スペースへ投稿。前日の案件、拠点別トピック、未対応、クレーム、入金、問い合わせトレンドを要約する。
週次・月次レポート
傾向、部門別課題、拠点別レビュー、事業別レビュー、来月の判断事項まで拡張する。
会議支援AI
会議前に論点、事前確認資料、判断が必要な事項を抽出し、経営会議を情報共有から意思決定中心に変える。
最初に作るべき成果物
問い合わせカテゴリ表、社内ナレッジ一覧、経営レポート項目定義、権限マトリクス。この4点を整えると、Google Chat Botの実装範囲とPoCの成功条件が明確になります。